今日は怖かった。
まじで怖かった。


始業直後の9時過ぎ。
私がいつものように、部長さん達の押印済みの書類を既決箱から回収して、提出先の机に置いてまわっているときに
異変は起こりました。


「ぐおえええええ」という奇声が聞こえ、
「何事?!」と顔を上げると、2列向こうで、椅子に座った姿勢から、横ざまに床に倒れこむ人の姿が。(仮にLさんと呼称させて頂きます)


フロア中が騒然となり、すぐさま救急車を呼ぶべく、近くの席の人が電話をかけました。
その間もLさんのうめき声は続き、止んだと思うと、すごいいびきに変わりました。
「これは脳卒中だろうか・・」と皆が思いつつ、救急車が来るまで、できることもありません。
倒れるときにメガネで顔を切ったらしく、流血していたので、周りの人たちがタオルで顔の血をふいてあげたり、「家族に連絡とって!」とか「応急処置でできることはないのか、電話してきいて!」と指示が飛んだり、ここまではなんというか・・異変ではあるのですが、予想の範囲内でした。
数年前にも脳卒中で倒れたことがあるようで、再発だったようです。


予想外だったのはここからです。
Lさんの意識が戻り、床から起き上がろうとします。もちろん周りの人たちはじっとしているよう言うのですが聞きません。周りが押さえつけるのを、はねのけるように起き上がり、何かを探しているようです。他人の机の引出しをあけ、中にあったチョコレートを取り出してむしゃむしゃ食べ始め、訳のわからないことを口走り、次々と他人の机に移動して何かを探しつづけます。
もちろん、周りの人は制止しているのですが、ここが会社だということも、周りに何を言われているかも判らない様子で、「助けてくれ!!頼む!」など、意味のわからないことを叫びながら、「あつい!」と服を脱ぎだし、徘徊し、他の人の机をひっかきまわすのです。
顔から流血し、涙を流し、よだれをたらした半裸の姿で・・・。


やっと救急車が到着し、救急隊員の人が3人がかりで、Lさんをストレッチャーに乗せようとするのですが、抵抗して暴れるため、乗せることができません。
救急の人はお医者さんではないので、鎮静剤を使うなどは出来ず、本人が同意してくれないとどうにもならないのですが、Lさんはすごい肥満体で、背もそこそこあるため、押さえつけるだけで精一杯のありさまです。
「助けてくれぇぇぇ!!」と絶叫しつつ、暴れるLさんを、皆が一生懸命説得するのですが、錯乱しているとしか言いようのない状態です。
フロアから会議室に入れて落ち着かせようとしたようなのですが、怖いのか、
壁にダーン!とぶつかっているらしい振動やら、悲鳴やらが聞こえ、
「たすけてくれーーーー!!」と叫びながら全裸で会議室から出てきて、それを救急隊員の人が3人がかりで押さえつけ・・・。


そんな状態で30分以上が過ぎ、埒があかないと判断した救急隊員の人が、警察に連絡し(多分、勝手に拘束して連れて行くことはできないので、警察の許可がいるということのようです)、警察が来たころには、流石に暴れつかれたのかLさんも少しおとなしくなり、担架にのせて救急車まで連れて行ったようです。
(流石に現場はよう見ませんでした・・・)
やっとLさんを乗せて、救急車の出発のサイレンが聞こえたのは10:10頃。
倒れてから1時間以上が経過していました・・。


私、女性にしてはかなりクールな方だと思うのですが、それでも流石にあのオフィスで仕事は出来んかったです・・
気が付いたら動揺してカタカタ震えていた(>_<)
Lさんの真後ろの席で、救急車を読んだ方は、さすがにダメージが大きくて、しばらくぐったりしてはりました・・。(しかも彼女は血まみれのLさんに机を引っ掻き回されてたので、今日は早退してた・無理ないよね(>_<))


実は昨日の帰り道、
そのLさんが、かなり常軌を逸したことをしはる、という話を
別の課の派遣さんから聞きながら帰って
(もう、うっかりとかのレベルではないので、まともに仕事をまかせられない域になってるらしい)
その話を夕食のときに母と話してて、「それはもう、一回病院に行ったほうがいいんじゃ・・」とか
言ってた翌日のことでした。
通院はしてはったみたいなので、行ったからどうなる問題でもなかった訳ですが・・