ニーア レプリカント

ニーア レプリカント(特典なし)

ニーア レプリカント(特典なし)

だらだらと
ニーアの感想を考えています
しかし、言い表すのはむつかしい・・


制作者の方が
「感情を動かす事に必要な情報以外はなるべく削るようにした」と
おっしゃるとおり
プレイした後に
何かこう、残るんですよねー、後味が。
何かが、心のどこかに引っ掛かり続ける感じ。
(不満という意味ではなくて。もちろん粗も色々あるのですが・・・)


ただ、お話としては、
「設定資料集のショートストーリーや設定をもって、完成をなしてる」感じがするので
設定資料集を読んでないプレイヤーにはちょっときついのでは・・と
思います。
現実の世界とおなじで、「主人公が知りえる情報なんて限られている」のには、同感なのですが
魔王がなんで「魔王」なのかとか、
それくらいは、ゲーム内で教えてもらえてもよかったんじゃないのかなあと・・。
(ゲーム内だけでは、デボルさんとポポルさんの意図が、わからな過ぎた)


ネタバレになるので文字反転で
自分の為にメモっておこう・・


・ニーア


制作者が最初に想定したのが、「兄妹の物語」であったという必然性は
すごくよくわかります。
あの悲愴な感じ・・「自分もまだ少年(子供)であるのに、より弱い妹を守るために己の身を削る」感は
「親子の物語」では出ないと思うので。
父ニーア(Xbox版)のほうは、ちょっとやそっとじゃ、ビクともしなさそうだし。


崖の村でエミールに「もう振り向くな」というシーン、
なんだかもう、あの時点で、
ニーアの精神はどこか、彼岸へいってしまっているというか
許容量を超えて、悟ってしまっているような印象を受けました。
これ以上痛みを感じていたら、ニーア自身が焼き切れてしまうから。


自分は、ニーアのC・Dエンドでの「愛する人」発言には
違和感が否めないのですが、
(「大事な人」なら、うなずけたんですけどね。「大事」だとヨナになっちゃうのかなあ)
彼が「もう焼き切れそうになっていた」とすると、
Dエンドでも納得できるかな・・と思っています。
「うん、もういいよ、全部あげるよ。だからもう終わらせていいよね」的な。

・カイネ


彼女の精神の強靭さもすごいですよね。
ロボット山の弟と比べると、もう・・・
(あの弟はお兄さん生きてた頃から
「なんじゃコイツ・・」ではあったのですが。)


1周目プレイしてたときは、
崖の村のマモノを倒した後、虚脱しきってもうどうでもよくなってる彼女に
キョトンってなってたんですけど、
Bエンドまで見た後だと
それこそまさに、「もう楽になっていいよね」だったんだなと。


自身が、それまでの人生で
あれだけズタズタにされ続けていても
エミールに「それは罪ではない」って言ってあげられるところをみると
もともと、他者を愛する力の強い、情の深いひとなんだろなーと思います。


テュランに対しても、「私の中に長くいたからだな、すまない」とか
言ってたし・・
テュランも最後はすっかりツンデレさんになって・・。
でもまあ、心の中で血を流しながら懸命に生きてるカイネの感情を
じかに肌身に感じつづけたら
それはほだされて当然かもしれないですね。
彼女がニーア達の仲間になってからは、
それまでのひたすら差別に耐え続ける生活とは変わって、
やわらかい感情を覚えることもずっと増えただろうし・・

・エミール


見た目はグロテスクだけど、
ほんとにもう、彼だけが一服の清涼剤というか
あの天然ボケっぷりと、一途さと、かわいらしい声がなかったら
このゲーム辛すぎただろなーって思います。
Bエンドでのあれに「あああ」って脱力しつつホッとしたプレイヤーが
どれだけいたことか・・

・シロ


少年ニーアとシロの組み合わせがすごい好きでした。
保護者っぽいんだけど、ちょっとどんくさくて
でもつらい時はさりげなくいたわってくれる感じ。
あの味わいも「父ニーアとシロ」では出なかったんじゃないかなあ。


2人のやりとりがかわいいので、釣りクエストが心のやすらぎでしたわ・・

・どうしてもつっこまずにいれなかったとこ


魔王の城で
なんで「通路上に、赤さんしまってあるんですか」
ニーアをおびき寄せる展開になってしまったなら
どこか余所に避難させればいいのに・・・・!!
デボルさんポポルさん、待ちくたびれるくらい時間あるなら
なんか対処してくださいよ・・・