スワロウテイル人口少女販売処

スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)

スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)

「種のアポトーシス」と呼ばれる奇病の為、
男女別に隔離される自治区における人口妖精(フィギュア)のお話。


人工知能系のお話は好きなので、つまらなくはないのです・・が・・・
設定情報量が多すぎる感じがします。
攻殻機動隊とか、ファイブスターストーリーズの欄外を全部読むのが好き!」
という方でないと、正直辛いかも。


自分は、置名草のエピソードの途中で目が滑り始めてしまい
(あまり感情移入できなくなってしまい)
ちょっとしんどかったですねえ・・・。
作者が「自分が考えた設定は、全部盛り込むぜ!」とばかりに
情報を無理に盛りすぎて、
そのために散漫になっている気がしました。
もっと情報を絞り込むことで、お話の完成度は上げられたのではないかなと・・。


主人公である揚羽は、ちゃんと魅力的なキャラになっているので、
もっと余計な部分を思い切ってそぎ落とし、
彼女と彼女のまわりの人物の描写に絞り込むことができれば、
もっと読みやすくなるし、最後のクライマックスで、
揚羽に、より感情移入できたのでは?と
思いました。