インターステラー (感想:ネタバレあり(文字反転))

映画『インターステラー』オフィシャルサイト http://wwws.warnerbros.co.jp/interstellar/

この映画、TVCMを見ても、まっったく興味を惹かれておりませんでした。
(そして公式サイトも、見たところで、あんまり内容の参考にならない)

んがしかし。
Twitterのタイムラインで、見た方見た方、口をそろえて
「おもしろかった!!」とおっしゃっているので
これは見に行くべきかな・・・と思って
今冬いちばんの寒さの中、見にいって参りました。


結果:おもしろかった!!


3時間ちかい長編なのですが、最後の最後まで、息をつめて見てしまいました。
まあ、序盤がちょっとだるい感じなのですが、
どんどん密度が増していって
後半は、泣けるは、「これどうなっちゃうの・・!」と手に汗にぎるわ、
最後の最後で自分はトリハダたちました。


ただ、「SF的素養が、まったく無い人」が見ても
半分も楽しめないかもしれない・・というのは同感です。
「ドシロウトでもわかるような」懇切丁寧な説明はされないので、
普段、SFっぽい小説もラノベもコミックも読まない、アニメも見ない、ゲームもやらない、
みたいな人にはつらいかと。


地続きで、頭の上に地面が見えたときに
「あっ円筒形コロニーだな」とすぐ理解でき
「時間の流れが違う」といわれたときに
「ああ、『トップをねらえ』とか、『ほしのこえ』のああいう状態か」って
いちいち説明されなくてもスッとわかる方なら、ばっちり楽しめると思います。


以下ネタバレ感想です(文字色反転)


自分は、幽霊の秘密がご都合主義だとは感じませんでした。それを言ったら大前提のワームホールの出現すらご都合主義になってしまうのではと・・。「誰かの強い願いがもたらした何か」として、すとんと腑に落ちました。むしろひっかかったのは、マン博士のご乱心ぶり。嘘をついたところまでは判るのですが、そのあとのすさまじい自滅的行動は、やはり極限状況で心が壊れてしまっていたのか、天才と言われ今まで失敗もしたことの無かった人が、己の弱さを許容できずにあんな行動にはしってしまったのでしょうか・・。船だけ手にいれても、一人きりで生きのこるんじゃ、助けに来てもらわなかったのと同じなのでは・・と思ってしまいました。息子のトムが妻子を病院に連れて行けと言われて、あそこまでキレるのも、映画を見ている時はちょっと理解できませんでしたが、才能を認められて普段は基地で研究だけして暮らす、ある種エリート階層になった妹に対して、父から家と畑を託され、どんどん枯れて失われていく畑という現実と日々戦いながら、どうにか踏ん張って生きているのに、たまに帰ってきた妹の彼氏にえらそうに言われて切れてしまったのかな・・だとしたら彼も辛い立場だしな・・とか色々と考えてしまいました。