全部寝言みたいなもんだ

相変わらず、やくたいもない、寝言みたいなこと考えて生きてます。いえーい。

北方謙三の「いつか友よ」読了。
これで「挑戦」シリーズは全部読んだのだけど、
2冊目の「冬の狼」が、いちばん面白かった気がします。
「ウンウン」ってうなずける部分が、一番多かったのが「冬の狼」なので。


「いつか友よ」で、村が戦場でなくなって、
竜一が居場所をなくす(周りのせいではなく、自分の内面的に)のは
とても納得。
でも、圭太郎への傾倒は、あんまりわからなかった。
っていうか、単に私が感情移入して読めなかった、というだけでしょうが・・。
頭では判るんだけど、読んでて気持ちがついてこなかったかんじで。


栄さんの気持ちだけが、すごく共感できたなあ。
自分のエゴより、「それは、やっちゃいけないこと」っていう自制心と誇りが、
先にたつタイプの女の人だと思いました。
欲むき出しの女の人のほうが、世に言う「幸せ」は手に入れるものですが、
「男の人の身柄を手に入れるより、軽蔑されない女でいるほうを取る」っていうか
なんというか。
でも、傍にいられる間は、少しでも一緒にいたいっていう気持ちと
せめぎあってるのが、見てて切なかったです(T_T)



「挑戦」のパターンとして、父は死に、その血を引いた息子が残る、というのが
ありますが、
父の面影をおっかぶせられる息子は、気の毒だなあと思ったり。
ぜんぜん別の人間なのに、「○○の息子」として、愛され、憎まれ。
きつかろうなと思った。
ペロは割りとすぐに、天涯孤独の身の上になってしまうけれど、
母親が長生きしていた場合、
「村沢の代わり」ではなくて、「ペロ」本人を、ちゃんと見てくれたかっていうと
ちょっと危ういかな?とか。


たぶん、かなりピントのずれた読み方ですね、これ(^_^;)
まあそんな読み方をしたヤツもいたってことで(笑)