「春になるとおかしなお客様が増えるので」

ショップさんの声としてみかけた文ですが、
実際、笑い事じゃなくて、現場は大変なんだろうなと思います。
客商売ってホントきつそうだ・・(←接客業の経験がほとんどない私)


ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
携帯電話の販売の仕組みって、すごい特殊なので
お客さんの側からしたら「高い金だして買ってやった!」と思ってるようなケースでも、
携帯キャリアやショップさんは、殆ど利益は得てない、とかあるわけで。


例えば、PCでインターネットにつなぐ場合を例に考えると、
通信サービスに関しては、インターネットプロバイダーに月々お金を払う。
PC(ハードウェア)は、電器屋さんで買う。
プロバイダーからPC買うわけじゃなくて、
「通信サービス」と「ハードウェア販売」は、それぞれ独立しています。


でも、携帯電話の場合、
「プロバイダー(=携帯電話キャリア)から、ハードウェア(=携帯電話)も買う」
構図になっちゃってる訳です。


携帯電話キャリアが、メーカーから携帯電話端末を仕入れて(買い取る)、
それを各販売代理店に配分して、
現場のショップは、「通信サービス」と「ハードウェア」のセットを
お客さんに売る、の構図ですね。


んで、携帯電話キャリアは、「通信サービスの契約をしてもらう」のが
第一目的だから、
そのために、ハードウェア代金のかなりの部分を、自分がかぶる。
携帯電話みたいな精密機器、けっこうなお値段であろうことは、
ちょっと考えれば判りますよね。
「機種変更の料金が高い!」っていいたくなる、お客さんの気持ちは判るんですが
「いや、これでもメーカーから仕入れてる値段の半値くらいなんですよ・・」みたいな。
そんな歪な構図になっているのでございます。
(もちろん、慈善事業ではないので、『キャリアがかぶった分』は、通信費や月額料金として上乗せされて、ユーザーから回収されるのですが)


んで、携帯キャリア側は、契約がとれれば、
毎月、固定収入が得られるから、まあいいんですけども
実際にハードウェアを売る現場=販売代理店は、
「販売・契約をとったその時一回きり」手数料が入るだけなのでございます。
お客さんの相手をして、えんえん労力を払っても、毎月の収入になるわけではないのです。


ちなみに「販売代理店」ですから、「ドコモショップ」とか「auショップ」という名前がついていても、
そこで働いているヒトの殆どは、ドコモでもauでもなく、まったく別の会社の人であります。


というようなことは、内側から見るまで、全く知りませんでした☆


はやく「パソコンとプロバイダ」の関係みたいに、
「携帯端末は電器屋で買って、携帯キャリアは好きなとこ選べる」になればいいのにねぇ、と思う次第でゴザイマス。
やっぱりそれがまっとうな構図じゃないかのー。