- 作者: 冲方丁
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/11/15
- メディア: 文庫
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マルドゥック・ヴェロシティ2巻、読み読み中。
SFマガジンで、著者のインタビューを読んだのですが、異形の(イカれた)敵が、てんこもり出てくる展開が、「山田風太郎」的というのは納得。確かに言われてみればそんな感じです。
しかし今回も、すさまじく残虐な殺され方をする人物がいっぱい出てくるので、えぐすぎて本を閉じてしまうこともしばしば。
昔は、「残虐な殺され方」自体が恐ろしかったですけど、今は「その時の被害者の絶望と恐怖」「その時に快楽を感じる加害者の存在自体への恐怖」等を想像してしまうので、キツさもひとしおです。
なんというか、「なんでそんなひどいことが出来るのか信じられない」って言ってられるうちは
まだ子供なんだろうなー、とでも申しましょうか。
殴られても痛いと感じない人は、どうして殴ってはいけないのか、を、そも理解しないだろうし、
ましてや、「人を殴ることで快感を覚える」人は、すすんで人を殴るに決まっているわけで・・・
その存在自体が、自分とは相容れない、恐怖の対象なのだけれど、
そういう存在は確かにこの世に存在する。そういう怖さ。
子供のころは「いい子にしてないと怖い人に連れていかれちゃうよ!」なんて言われるわけですが、「いい子にしてても無事でいられるとは限らない」怖さ。
それが現実というもの。
ああ怖ええー