官能昔話~怪談~

官能昔話~怪談~

官能昔話~怪談~

ツタヤディスカスで借りました。ダミヘCDです。


前にここに書いた、
PSPゲーム「官能昔話ポータブル」の元になった、朗読CDのうちの1枚です。
正味の話、「官能昔話ポータブル」で、下野さん担当の「番町皿屋敷」は、
「えっ、PSPの調子がおかしいのかな」って思うくらい、音がくぐもって聞こえます。


なので、大元のCDの時点でそうなのか、
ゲームの方だけ音がおかしいのか確かめたくて
CDを借りてみました。
結果、CDは別に、音質に問題なかったので、
たぶんゲーム用に音声を圧縮した時に、激しく劣化してるとかなんでしょうねえ。


せっかく借りたので、CD版の「番町皿屋敷」も、最後までもう一度聞いてみましたが・・


正直な感想:きもい。 
(正直すぎですね、ごめんなさい。怖いではなく、きもい。)


お芝居というよりは、どっちかってと
「シナリオにおける主人公(播磨)」が、どうにもこうにも、キモイ。
耳元で囁かれても、
「うわっキモイ・・・近寄らないでくんないかな・・」って
なってしまって、
全然、ダミヘCDで聞く意味が見いだせなかったという。
下野ファンなのに、それでも嫌悪感を覚えたので
逆にびっくりしましたよ。


播磨が「どうしようもない男」として描かれるのは、お話的に仕方ないのですが
それでも何か魅力を感じる男性にしてくれないと、
播磨との関係を続けるお菊に、ぜんぜん感情移入できなくて。


「キモくて、流されるばかりの、どうしようもない男が、
16歳の身寄りのない女に手を出して、
正妻に責められた挙句、最後に惨殺しました」って話だと
「ああ・・ヤバイのにひっかかって殺されちゃったかあ・・」って感じで、
いまどきの犯罪被害者の話みたい。
いや、怪談だから、犯罪被害者の話でいいのか?
気持ち悪さを味わいたくて聞く「怪談」なら、これで正解なのか・・・?


お芝居の系統は、なんだろう、これ・・
「ねっとり青年系」ですかね。
今、聞きなおしてみたら、禁断吸血鬼(白薔薇)のお芝居と同系統かも。
白薔薇も正直、通しでは1回聞いただけなので、
自分は苦手な系統です。


下野さん、女性を演じてもあまり違和感ないので、
この「番町皿屋敷」CDに関しては、
むしろ女性(お菊とか、播磨の妻)のセリフを言ってる時のお芝居の方が、
聞いてて楽しいかもしれません。


ついでに他のトラックの感想も。


・プロローグ・幕間・エピローグ:井上和彦さん


流石の貫録、安定のお声です。
各物語の内容が、少々とっちらかってても、
シナリオがセンスないなあ、と思っても
幕間の和彦さんの声で、いったんリセットされて、安定を取り戻す感じです。



耳なし芳一保志総一朗 さん


わりと淡々とお話が進みます。
保志さんも女性を演じて違和感がないのがいいですね。
耳をとられてしまうところ、もっと怖くしようと思えば、出来たのではないかな・・とか。
すべてのお話に言えますが、微妙なエロを無理に入れようとして、お話自体のピントがぼけてます。


道成寺小山力也さん


こちらもさすがにお上手です。
声の力とお芝居で、ピンぼけ気味のシナリオをねじ伏せて、説得力もたせてる感じ。
もっと清姫に感情移入できるようなシナリオにすれば、悲しさが際立つのになあ・・。


・3枚のお札:井上さん/保志さん/小山さん/下野さん


このCDで唯一、聞いてて楽しかったトラック。
変なエロ改変もありませんし。


和彦さんがナレ、保志さんが和尚。
下野さんの小坊主の可愛さにホッとし、
小山さんのオーバーアクトやまんばが笑えます。
保志さんはむりやり老けた感じの声で、
和尚さんを演じてらっしゃいましたが、
このさい、イケメンボイスの和尚さんでもよかったんじゃないかしらん。


まとめると、このシリーズのシナリオライターさんと、
自分の嗜好が、全然合わないということがわかりました(おい)。
「官能昔話ポータブル」も、一応、ひととおり聞いたものの、
「面白い」と思ったシナリオが、ひとつもなかったので・・・・。
他の声優さんご担当のお話でも、全然萌えなかったからなあ。
「エロい感じの台詞言わされて、たいへんだなあ」とは思いましたけど。
お好きな方にはごめんなさい。個人の嗜好です。